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テレ朝貴乃花親方インタビュー、沈黙の理由、なぜ沈黙を貫いたのか?

投稿日:2018年2月8日 更新日:

相撲

 

昨年からテレビを賑わせていた角界のニュース、普段相撲をみない私でも、この話題は気になりました。

公益財団法人である日本相撲協会の管理下で、暴力によって貴ノ岩が怪我を負うという事態が起こりました。

被害者も加害者も分かっていて、警察も入っている刑事事件なのにどうしてここまでこじれるのか?そういう思いでニュースをみていました。

今回は、テレビ朝日で貴乃花親方の単独インタビューがあるということで、興味を持ってみました。

2/7 19:00~テレビ朝日「独占緊急特報!貴乃花親方105日沈黙を破りすべてを語る」

貴乃花親方が、協会へ不信感を持ったきっかけ、協会へどのような報告をしていたのか、なぜ沈黙を守ったのか、などに答えています。

抜粋ではありますが、インタビューの内容をまとめてみました。



 

 

事件の発端

事件の発端については、双方にかなりの食い違いがあります。

どちらが本当のことを言っているのか、もしかしたら受け取り方の違いで、本人達は本当のことを言っているつもりなのかもしれません。

事件の発端についての言い分は、協会側、貴ノ岩とも、報道されているような内容でした。

ただ、貴ノ岩の言い分は協会側にはほとんど聞きいれられず終わっています。

 

貴乃花親方が事件を知った経緯

貴ノ岩は、事件があってからも本当のことを言わなかったそうです。

階段から落ちて10針縫いましたとそれだけで。

不審に思った貴乃花親方は、言えないのなら警察に行くと、事件から3日後に鳥取県警に行きます。

貴ノ岩は別室で取り調べを受け、警察の報告によって貴乃花親方は事態を知ります。

 

貴乃花親方が提出した文書

貴乃花親方のインタビューをみて、私が協会に違和感を持ち、ことの成り行きが一番分かりやすいと思ったのが、番組で紹介された資料です。

番組では、貴乃花親方が協会に対して出した報告書や意見書、回答書が紹介されていました。

協会側は常に、貴乃花親方から何も報告がないと言っていましたが、貴乃花親方は協会からの要請や質問に対し、その都度文書で回答していました。

時系列でまとめました。

10月26日:事件発生

11月18日:経緯の報告(最初の報告書)

11月20日と27日:聴取要請に回答(現在は応じられないこと、その理由)

 

11月22日
九州場所中の役員室にて、八角理事長、危機管理部長鏡山親方、執行部の面々より、内々に済ませる、被害届を取り下げるという要請がある。
貴乃花親方は、会話もするのがいやだった。このことで協会に不信感を持った。

 

11月30日:ご報告書 ※調査委員会の中間報告の後か先かは不明

 

11月30日:調査委員会が中間報告を発表
貴ノ岩の聴取が終わっていない時点で、調査委員会が中間報告を発表。
貴乃花親方が現実視していることと開きはあったが、自分たちも協会の中にいる業界人なので、反論することはできなかったとのこと。
そこで、12月20日の貴乃花報告書を出すことにした。

 

12月12日:聴取時期について

12月12日:聴取要請に回答

 

12月13日
協会側が貴乃花部屋へ足を運ぶ姿がTVに何度も流れる。貴ノ岩に聴取をお願いしていたのに来ないのでお願いする文書を届けに来たとマスコミに話す。
聴取に応じられないこととその理由は、事前に文書で報告済みなので、来る意味が分からなかったと貴乃花親方。

 

12月24日:診断書について

12月17日:陳述書

12月18日:聴取に応じる

12月20日:独自報告書(貴乃花報告書)

12月21日:陳述書

12月25日:意見書

12月27日:報道への反論

12月28日:会見への反論

12月31日:意見書

1月4日:報道への反論

 

貴乃花親方はこれらの文書で

・協会への報告
・貴ノ岩の状態
・聴取に今は応じられない理由
・診断書が提出できない理由
・貴ノ岩自身が語っている事件の様子や気持ち
・協会に対する意見
・間違った報道に対する反論

など、など行っています。

内容はともかくとして、貴乃花親方が協会を無視していたわけではないことは分かります。

 

12月20日の貴乃花報告書と言われるものについては、他の理事の人達は、その文書を初めて見せられたのに、15分程度しか読む時間を与えられず、その上協会側にその場で回収されたそうです。

その場にいた理事がそう証言しているので、嘘ではないでしょう。

 

ここまでくると、貴乃花親方の主張はなかったことにしたい、主張の中には、協会にとってまずいことがあるのだろうな、と思ってしまいます。

後ろめたいことがなければ、貴乃花親方の報告書を、堂々と他の理事にも見せればよかったのだと思います。



 

 

相撲協会へ報告せず警察へ任せた理由

事件発生が10月26日ですから、最初の報告の11月18日までの間はどのように対応していたのかは分かりません。

ただ、警察から「協会への報告はどうするか」と聞かれ、貴乃花親方は「警察から協会へ報告してくれますか」と頼みます。

警察に「すぐに証拠を押さえたい」と言われたので、ことの重大さを感じ、警察に任せた方がよいと思ったそうです。

協会へは、警察で事件性ありとなった時点で連絡がいったことになります。

事件性ありとなり警察が入った以上、その後は捜査の進展をまつ、というのは普通の行動のように思います。

貴乃花親方自身、事件のことを全く把握できない状態であったため、捜査権のある警察にお願いをしたことは正しかったと思っていると言っていました。

 

これは私の勝手な想像ですが、事件の経緯をある程度把握したところで、最初の報告書が出されたのではないでしょうか。

 

沈黙を貫いたのはなぜか?

なぜ沈黙を通したのか、という問いに対して、貴乃花親方は、

世間に対しての沈黙は、

その時自分が語れば語るほどややこしくなってしまう。
協会に対しての礼儀がないと言われてもしかりだと思う。
警察にお願いした以上、警察の捜査が終わるまで語ってはならないと思うし、それは国家・警察に対しての冒涜になる。
貴乃花親方と貴ノ岩は沈黙をする、相撲業界にいることの礼節を守ると二人で話していた。

 

協会の発表と貴乃花親方が把握している内容に食い違いがあるのに、反論しなかったことについては、

協会の発表と、違う事実を発表すれば混乱が生じる。
協会に対しても義理を欠く行為につながる。

そう語っていました。

 

私なりに考えてみましたが、

当初貴乃花親方自身、事件の内容を把握できていなかったようですし、警察の捜査が終わるまで話さないのは当然のように思います。

協会に対しての礼儀というのは、マスコミに対して自分たちが協会を差し置いて何かを言うことは、相撲界の礼節に反するということだと理解しました。

 

協会の発表との食い違いについては、公の場で反論するのは混乱につながり、協会に恥をかかせるようなことは義理をかく行為だと思っているということかなと。

そして協会に訴えたいことは、文書できちんと伝えていたのだと思いました。

 

本当は、貴乃花親方は、協会に文書を出すことで、協会側も理解してくれることがあるのではないか、協会側からマスコミに対して、何か説明してくれることがあるのではないか、そう期待していたのではないでしょうか。

本来はマスコミ対応は一本化する方がよいと思いますし、それが筋だと思うので、貴乃花親方がマスコミに対して何も語らなかったことは理解できます。

協会への礼儀も忘れず、公の場では沈黙を守り、筋を通して文書を提出してきたのだと思いました。

一方協会は、加害者の話しは聞いたのに、被害者の話しは報告に盛り込んでいないように感じました。

 

貴乃花親方が、今になってすべてを明かしたのは、理事選が終わり、一段落したからかな、と思いました。

最後まで自分や貴ノ岩の主張を無視され、協会への不信感を取り除くことはできなかったのでしょう。

貴ノ岩のことを考えても、すべてを話してもいいと思ったのではないでしょうか?

理事選が終わってから、というのが貴乃花親方らしいと思います。

このタイミングまで沈黙を守った貴乃花親方は、本当に不器用な人だと思いました。

 

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貴ノ岩の怪我の具合

貴ノ岩の怪我の具合については、二転三転しました。

貴ノ岩の状態については、番組の中で、11月11日時点の「右側頭骨骨折・中耳血腫」という診断書とCT画像も紹介されました。

それによると、決して軽い怪我ではありませんでした。

最初に貴ノ岩の診断書を書いた医者は、相撲に支障はないのに、重症の報道に驚いているとまで言っていました。

どういうことなのでしょうね。不思議なことばかりが起こります。

 

貴ノ岩は、現在は汗を流し始めているとのこと。

ただ、怪我のこともあるので、様子をみながら慎重にすすめる必要はあるでしょう。

貴乃花親方は、相撲ファンや後援会の人に元気な姿の貴ノ岩をみせるために、それまでは貴ノ岩をかくまうと言っていました。

相撲に対して、弟子に対して、鉄壁の信念がある人だなと思います。

貴乃花親方がどれだけ貴ノ岩のことを思っているか、貴ノ岩の将来、人生をどれだけ大切に考えているかが分かるインタビューでした。

 

感想

今回の内容は、貴乃花親方の一方的な主張です。

食い違っている部分を、協会側がどのように思っているのかは分かりません。(テレ朝から文書で質問しているそうですが、まだ回答はないとのこと)

真実は当事者にしか分かりません。

また貴乃花親方の言い分や態度、やり方が、すべて正しかったかどうかも私にはわかりません。

ただ、協会が発表したことも本当の真実だとは思えなかったし、誠実に対応しているとも思えませんでした。

協会や調査委員会、評議員会の人達が、自分たちは正しい、何一つ間違っていない、何も改善することはない、と思っているのだとしたら、その方が問題なのではないかと感じました。

 

ところで、今回のテレビ出演が相撲協会の了承を得ていないことが問題になっている、という報道があるようですが、相撲協会へ報告しないのは今までの経緯を考えれば、当たり前のように感じます。

私の個人的な印象ですけど、言ったところで、了承を得られるはずがないと思ったのではないでしょうか。

貴乃花親方の処分をまた考えているようですが、そのことも貴乃花親方は覚悟のうえだと思いました。

 

 

それでは、
最後までお読みいただきありがとうございました。



 

 

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