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ラプラスの魔女 原作のあらすじネタバレ・事件の真相編/櫻井翔主演映画化

投稿日:2018年2月12日 更新日:

 

竜巻

 

「ラプラスの魔女」の原作のあらすじ3部作のうちの3番目になります。

前編、後編と書いてきましたが、今回は事件の全貌、犯人がわかる「事件の真相編」です。

前編後編はこちらをご覧ください。



 

 

原作 あらすじ(事件の真相編・ネタバレ)

甘粕謙人

甘粕謙人は、硫化水素によって植物状態になるが、羽原全太郎博士によると極めて稀なケースで、意識はあるという。

羽原博士にとっても未体験の手術ではあったが、可能性にかけ謙人の手術を行う。

そして、この手術により謙人は奇跡的に回復する。

回復した謙人は、周りの物理的データを瞬時に解析し、さまざまな予測ができるようになっていた。

例えばサイコロを転がして何の目が出るか、アーチェリーの矢が的のどこに当たるかなど。

訓練をすることで情報処理能力は高められ、五感で得られる状況の情報を解析することで、天気を予測できるようにもなっていた。

これは、手術の影響からだった。

 

羽原全太郎

羽原全太郎は円華の父であり、植物状態だった甘粕謙人を手術により回復させた博士だった。

そして運命のいたずらか、羽原博士は謙人の手術の予定があったため、円華たちと北海道へ行かずにいたのだ。

 

謙人の能力が手術の影響であることは突き止めたが、再現性は確かめられない。

謙人と全く同じ脳部位に全く同じ手術をするか、もしくは健常者への施術をする方法が考えられるが、どちらも難しい。
謙人と同じ患者が現れる可能性は極めて低く、健常者への施術は倫理を問われる禁断の実験だからだ。

その禁断の手術を羽原博士は娘の円華に行っていた。

謙人と円華の能力のことは知られてはならない。他国に知られるようなことがあれば悪用されるだろう。国の機関もこのことを承知していた。

青江は羽原博士からこの話を聞いたことで、事件の真相が見えてくる。



 

 

羽原円華

羽原円華は、羽原全太郎博士の娘だった。

円華は謙人と交流があり、謙人の能力を知っていた。

自分も謙人と同じ能力が欲しいと、円華自身が実験台になることを望んだのだ。

 

ナビエ・ストークス方程式という流体科学に関する、いまだ解かれていない難問がある。

それが解明できれば、乱流を数学的に解明することができる。

円華は、竜巻により母を目の前で失った。ナビエ・ストークス方程式を解明すれば竜巻の発生も予測できるのだ。

 

フランスの数学者、ピエール・シモン・ラプラスは、

この世に存在する全ての原子の現在位置と運動量を把握できれば、物理学を用いることで、原子の時間的変化を計算することができる。

それにより未来の状態が完全に予測できる、という仮説を立てた。

その存在のことが「ラプラスの悪魔」と呼ばれるようになった。

謙人の予測能力がこの「ラプラスの悪魔」にイメージが近いため、謙人の能力についての研究を「ラプラス計画」と呼んでいた。

 

円華は、自分も自然現象を予測できる能力を身につけたかった。

彼女はラプラスの魔女になりたかったのだ。

 

 

事件の真相

温泉の事故の犯人は

赤熊温泉と苫手温泉の事故は、甘粕謙人が意図的に起こしたものだった。

謙人は自然現象を予測できる能力を使って、硫化水素の濃度が高くなる時に、被害者をそこへおびき出したのだ。

 

謙人の共犯者は千佐都だった。

さまざまな情報を解析し予測できる謙人は、人の心を読むのもうまかった。

夫の水城義郎が亡くなれば、財産が手に入るという千佐都を、巧みに操り利用していた。

 

赤熊温泉の被害者水城義郎は、妻千佐都がその場所へ連れ出した。

苫手温泉の被害者那須野五郎は、映画の仕事の依頼を受け、撮影場所だという遊歩道のベンチで監督たちを待っていた。そこへ誘導したのは千佐都だった。

 

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事件を起こした悲しい理由

謙人は、母と妹を殺した犯人に復讐しようとしていた。

母と妹を殺した犯人は、父の甘粕才生だったのだ。

妹は自殺したのではなく、母とともに、父に殺されたのだ。

 

才生は才能があり完璧主義者だった。そして父性欠落症という遺伝的な欠陥があった。

弱いものを守る、子供を可愛いと思う、そういった感情が欠落していた。

才生にとって、妻も娘も息子も理想とかけ離れていた。
完璧ではない家族をこの世から消して、なかったことにしたかったのだ。

才生は理想の家族をブログに書いていた。そして家族を失い悲劇に見舞われた主人公のストーリーを書いていたのだ。

 

謙人は植物状態の時に、父が水城義郎と電話で話しているところを聞いていた。

映画監督の甘粕才生とやり手プロデューサー水城義郎は仕事仲間だった。
才生の映画に出演したことがあったのが那須野だった。

水城と那須野は才生のアリバイに協力していた。
そして才生と水城はブログのストーリーを映画にする計画をしていたのだ。

そのため、謙人は目覚めたときに記憶を失っている振りをし、父を遠ざけ、いつか復讐をすることを考えていた。

 

最後の目的

赤熊温泉と苫手温泉で意図的に事故を起こし、謙人は水城義郎と那須野五郎への復讐を終えた。

残るは父の甘粕才生だった。

 

円華は赤熊温泉と苫手温泉の事故が謙人の仕業だと気づいていた。
そして次に甘粕才生を狙っていることも。円華は謙人を止めるために、謙人を探していたのだ。

 

謙人は千佐都を利用し、甘粕才生を呼び出した。
その場所は、才生が最後に撮った映画『廃墟の鐘』のロケ地だった。

そこには朽ち果てた洋館が建っている。

謙人はここでもうすぐダウンバーストが発生することを予測していた。

ダウンバーストを利用して廃墟と化している洋館を吹き飛ばし、父を殺すつもりだ。自分も助かるつもりはない。

 

終息

謙人を探していた円華は、青江と一緒に洋館へたどり着く。

謙人がやろうとしていることに気がついた円華は、建物の一部を壊すことで、内側の圧力を増加させ洋館の崩壊が最小限で済むようにした。

その結果、瓦礫の下敷きにはなったが、謙人、才生、千佐都は助かった。

才生への復讐を円華に止められた謙人はその場から立ち去った。

 

その後、赤熊温泉と苫手温泉には、硫化水素は意図的に発生させたものだという匿名の手紙が届く。

興味本位でやってしまったという告白文だったが、犯人はわからないままだ。

謙人や円華を守るため、桐宮玲が手を回したのだ。

 

才生には何らかの制裁があるだろう。

赤熊温泉は事故として処理されるので、千佐都は水城の遺産を相続することになるだろう。

 

青江は全貌を知っているが、事件のことも謙人と円華のことも他言はできない。

刑事の中岡には、事故でそれ以上のことはないと説明する。

中岡は、青江の変化に疑問を感じながらも、日常へ戻っていく。

 

事件が終わり、円華も桐宮玲や武雄と共に、円華にとっての日常生活に戻るのだった。

 

 

さて、いかがだったでしょうか?

映画やドラマでは、終わり方を原作と変えることがありますね。

原作にはない登場人物を作ったりすることもあります。

映画「ラプラスの魔女」がどんな作品になるのか楽しみです。

 

 

それでは、
最後までお読みいただきありがとうございました。



 

 

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