梅雨に増えるカビ撃退・ピンク.黒.灰色.カビの色別掃除法.特徴.病気の種類
投稿日:2018年6月6日 更新日:
お風呂や洗面所など、掃除してもなかなかとれないカビ、掃除してもまたすぐ出てくるカビ。
特に梅雨の時期は、カビが増える時期です。
ピンクや黒などカビの色別に、その特徴や効果的な掃除方法をまとめました。
カビが起こす病気
目につくカビを掃除しても、目に見えないカビが空中に浮遊しています。
浮遊しているカビを吸い込むと、梅雨のこの時期は「夏型過敏性肺炎」になる可能性があります。
この原因となっているカビの種類は「トリコスポロン」というカビです。
たくさん吸うとアレルギー反応を起こし、咳、痰、悪寒、頭痛、発熱などの症状がでます。
風邪と似た症状なので見逃しやすいです。
高齢者や抵抗力の弱い方は、最悪死に至ることもあります。
カビが発生する条件
カビが発生する条件
・酸素
・気温20度~28度
・湿度80%以上
この条件にあてはまる6月~10月くらいは、カビが多く発生する時期です。
カビの色別 掃除方法
ピンクの汚れ
お風呂場、洗面所などでピンクの汚れを見たことはないでしょうか?
ピンクの汚れの正体は、「酵母菌ロドトルラ」と言う菌のカビです。
吸い込むと「気管支喘息」になってしまう可能性があります。
ピンクのカビ・特徴
ピンクのカビは、主にお風呂場や洗面所などで見かけることが多いと思います。
このピンクのカビは、とても繁殖力が強いです。
特徴は、お風呂用洗剤で掃除しても、菌が残る、というところです。
洗剤は殺菌をしているわけではないので、表面上のピンク色は取れたとしても、菌が死んでいなければまた繁殖してしまいます。
そして、放っておくと黒カビになっていきます。
ピンクのカビが変異して黒カビになるわけではありません。
ピンクのカビが黒カビの餌になり、黒カビが増えていくのです。
ピンクのカビ・掃除のポイント
有効なのはアルコールです。
掃除には「消毒用エタノール」を使います。
「消毒用エタノール」は、薬局で購入することができます。
「無水エタノール」というものもありますが、無水は揮発性が高いため、消毒用がおすすめです。
掃除の手順
①アルコールに雑巾を浸す
・アルコールは薄めずに原液を使う
・スプレーだと、定着率が低いため雑巾を使う
②一方向に拭く
ゴシゴシ往復して拭いてしまうと、せっかく拭いたところに、また菌を戻すことになるので一方向に拭く
③水気を拭き取る
掃除の頻度ですが、ピンクのカビが見えた段階でやれば良いとのことです。
その際に、ピンクのカビをしっかり撃退しましょう。
黒色汚れ
お風呂場などでよくみられる黒い汚れ、これは黒カビです。
吸い込むと「肺炎」になる可能性があります。
黒カビ・特徴
黒カビはとてもしぶとく、一度落としてもたあっという間にまた黒くなっています。
掃除をする際にやってはいけないことは、ゴシゴシこすることです。
ゴシゴシこすると、表面に傷がつき、そこにカビが入り込んでしまうのです。
特にタイルの目地は、柔らかい素材で水分を吸うので、カビが繁殖する環境です。
ゴシゴシこすると傷がつき、そこから奥にどんどんカビが入り込んでいきます。
そうなると、表面を掃除しても、中にはカビが残った状態になってしまいます。
黒カビ・掃除のポイント
有効なのは「塩素系漂白剤」です。塩素系漂白剤のお風呂用洗剤でもOKです。
掃除の手順
①キッチンペーパーに塩素系漂白剤を染み込ませる
②キッチンペーパーをカビの部分に貼り付け、上からラップをする
カビの程度にもよるが、5分から10分程度貼っておく
③布巾で拭き取る、または水で流す
洗面台のオーバーフロー口の掃除
洗面台の「オーバーフロー口」ってご存知でしょうか?
「オーバーフロー口」とは、水が溢れないように開いている穴のことです。私もネーミング、はじめて知りました(^^;)
この部分も、よく黒くなってしまいます。気になる人も多いのではないでしょうか。
ここもお風呂場と同様、塩素系漂白剤を使います。
この部分は狭く、一方向には動かせないので、カビをとっていくと感じで、歯ブラシでゴシゴシと汚れを落とします。
奥までやるのは難しいですが、出来る範囲で奥までやりましょう。
お風呂使用後
・お風呂から出る際は、石鹸カスがカビの餌にならないよう、壁や床など水で流すと良い
・お湯だと蒸気が上がってお風呂場の温度も上がってしまうので、水の方がよい
・換気扇を回したり、窓を開けて湿気対策をすることも有効
・マンションなどで窓がない場合は、お風呂場のドアを開けておくだけでも違う
灰色の汚れ
灰色の汚れで代表的なのはホコリです。
ホコリはカビではありませんが、ホコリ1 g の中に100万から260万個のカビなどの菌や、ダニが潜んでいるのです。
これが「アトピー性皮膚炎」や「喘息」の原因となります。
灰色の汚れ・特徴
灰色のホコリの中には、カビがたくさん入っています。
ホコリはふわふわと舞い上がってしまうので、吸い込んでしまう可能性は大きいのです。
また汚れたホコリは、カビや菌、ダニなどの餌になります。
水分と酸素があれば、どんどん増えていくのです。
灰色のホコリ・掃除のポイント
日々の掃除では、掃除機を使ってホコリを吸っていると思います。
この時の掃除機のかけ方がポイントです。
ホコリは隅に移動していくので、掃除をかける際は、部屋の真ん中からかけていきます。
カーペット・掃除のポイント
カーペットの場合、ホコリは表面ではなくて、毛の中に入り込んでいます。
カーペットの中まで掃除しようと、掃除機でゴシゴシ掃除をしてしまいがちですが、これは逆効果です。
掃除機をゴシゴシと早く動かしてしまうと、カーペットの毛が寝てしまい、中のホコリを吸えなくなります。
カーペットの中に溜まったホコリは、人が動くことによって舞い上がり、それを吸い込むことになります。
掃除機のかけ方は、カーペットの毛を開きながらゆっくりと、1mを5秒から6秒のスピードでかけるのが良いでしょう。
※日本ヘルスケアクリーニング協会代表理事、松本忠男氏のお話よりまとめました。(TVモーニングショー出演)
まとめ
■ピンクのカビ
・繁殖力が高い
・掃除をしても菌は残っているので、しっかり除菌する
・掃除には「消毒用エタノール」を使う
■黒カビ
・しつこく、奥まで入り込む
・カビをとろうとゴシゴシしてはいけない。表面に傷がつきカビが入り込む
・掃除には「塩素系漂白剤」を使う
■灰色のホコリ
・1 g のホコリ中には、100万から260万個のカビなどの菌や、ダニが潜んでいる
・ホコリは舞い上がるので、吸い込みやすい
・部屋に掃除機をかけるときは、中心からかけ、壁際は最後にする
・カーペットは、毛をたたせるようにゆっくりと掃除機をかける
さて、いかがだったでしょうか。
カビは1年中いますが、梅雨の時期は特に多くなり、気になります。
適切に掃除して除去したいですね。